学生服の価格

製糸工場(松本市公式ホームページより)
(画像は本文と関係ありません)
どうして学生服の価格は高いのでしょうか?と聞かれることがあります。
本当に高いのでしょうか?
高い学生服を選んで買っていませんか?
一般的に、信用と運営コストの高い百貨店は、販売する価格も高いです。信用と運営コストの低い専門店は価格も低いです。 一般的に.....です。 あなたの地域は違うかもしれません (^^)/
ウール絶対主義のお母さんがいらっしゃいます。 品質や特性とは関係なく、ウールは高いのに! 私も昔は純毛やウール混の学生服を売っていました。 でも、20年ほど前から、ポリエステルの品質が良くなったことと、学生さんにウール混とポリエステルの学生服をどちらが良いか選んでもらうと、値段に関係なく、ほとんどポリエステルを選ぶという現実から、ウールの学生服の取り扱いを止めました。
★一定の品質を維持すること!
真剣に学生さんのことを考え、学校のことを考えると、学生服の品質にバラツキは許されません。 例えば、毎年、黒の色が違ったり、同じサイズなのにバストの実寸が違ったりすることはダメなんです。特に、色と縫製の均質化がコストアップの大きな要因となっています。
1) 同じ黒を維持する難しさ
赤だの緑だの、いろんな黒があるんです!
皆さんは「そんなことないだろう」と思うかもしれません。でも、黒の色には大きく分けて「緑味の黒」と「赤味の黒」があります。そして、糸を釜に入れてゆでながら染めるのですが、その時の染料や温度によって微妙に黒に差が出てしまうことがあります。 メーカーさんや小売店でも「釜が違う」という言い訳をします。(私も m(_ _)m)
2) 縫製のずれを無くす難しさ
バストの仕上がり寸法は2cm以上ずれてもへっちゃらなんです!
バストの寸法も標準寸法は決まっていますが、学生服の上着のウエスト部分の縫い目は全部で9箇所あり、1箇所で5mmずれたら、全体では5mmX9箇所で4.5cmのズレになってしまいます。 以前、1着7〜8万円の高級既製スーツを縫っている工場でバストのズレを聞いたところ、2cmまでは許されている、とのことでした。 その工場は日本のAクラスの工場です。当然、AクラスよりもBクラスの方が沢山あります。
単純に考えると、学生服の価格は生産コストと利益を足したものです。
生産コストの中身
●生地 : ポリエステル(安い)/ウール混(高い)。 一般的な素材価格です。
●副資材(裏地・ボタン・ファスナーなど) : ピンキリです。10倍の価格差はザラです。
●縫製工賃 : 学生服は殆ど国内の工場ですが、縫製レベルの差で工賃に差があります。
●物流コスト : 倉庫代や運賃など。昔のように大量保管のメーカーさんはなくなりました。
利益の中身
昔 : 工場(少ない)・専門店(中間)・百貨店(多い)
今 : 工場(多い)・専門店(変らず)・百貨店(多い)
利益を少なくして製造していた学生服メーカーさんの多くは廃業してしまいました。また、百貨店さんの利益は、昔は百貨店さんの言いなりでしたが、最近は、それでは工場が潰れてしまいますので、工場でもしっかり利益を確保しています。
実際には、それほど単純ではありません。困りました。
